大学卒業後、アルバイトで出版社に入社し、そこから編集者として歩み始めました。
担当作はエンタメ系全般です。
18年間で100冊以上は企画・編集し、その中にはドラマ化した本も、10万部のベストセラーになった本もあります。
その間、いろんな出版社を渡り歩きました。有名な文芸系出版社も、設立間もない小さい会社も。
2019年末、勤めていた出版社が事業転換をし、社員を全員解雇。
それを機に起業しました。
2020年、コロナ禍の中、ずっとやりたかった小説編集を軸に、小説家のタマゴ向けサービスを作りました。
小説家の発掘・育成を目的とした「小説予備校」というメールマガジンです。
このメルマガ生徒の作品は完成度が高いものが多く、彼らの作品を集め、編集し、短編集『8分間ください。あなたの心を温めます。』も出版しました。
その後も、2作、3作と、メルマガ生徒から続々と作家デビューをさせていく予定で、動き始めていたのです。
ところが……。
出した短編集が初版止まりで、売れませんでした。
100%、私の力不足。
すでに制作に取りかかっていた2作目の出版中止が決定。
私はそのとき、小説編集者としての自分の限界を感じました。
「僕は小説が好きだけど、作家のタマゴの原稿を、すごくおもしろくすることはできない。そこそこにしかできないんだ。でも、そこそこおもしろい小説なんて、だれも読んでくれない……」
このまま小説編集者を続けていいのだろうか。
今の活動を続けていいのだろうか。
悩みに悩みました。
そして出した結論。
「僕は、小説は好きだけど、得意とはいえない。それではほかの編集者に勝てない。つまり、小説の編集は僕には合っていないんだ」
じゃあ、一体、なにが得意なんだろう……。
何が自分に合っているんだろう……。
考えた結果、1つのことに思いあたりました。
私は、人の話を聞くこと、質問をすることが得意なんです。
自分の話はまったくしないで、ずっと人の話を聞いていられます。
このことは、自分にとっては普通のことでしたが、ほとんどの人にとっては普通のことではなかったんです。
そういえば、本の編集者として数多くの取材やインタビューをしてきたけれど、まったく苦にならず、それどころか相手の話が聞けて、いつも楽しかった。
また、これまでは主に作家のタマゴに喜んでもらいたいと思ってメルマガを発行していたのですが、彼らも含めた「若いクリエイター志望者全般」を喜ばせたいんだ、ということも気づいたんです。
私が今やっているサービス「クリエイター専門学校の0時限目」につながりますが、ようするに、私自身の個性を見つけることができたんです。
そのときの気持ちは、とにかく晴れやか!
社会人になってからずっと「好きなことを仕事にしたい!」と思って仕事をしていましたが、実は「個性を活かして仕事をすること」こそ、好きを仕事にすることなんだと気づいたんです。
そして、「僕はこれから、クリエイターを目指している若者が、自分自身の個性を見つけて、それを活かした創作をする手伝いをしよう!」と決めました。
このホームページは、そのうちの一つです。
出版社につとめる編集者時代も決して苦痛ではありませんでしたが、今は自分に合ったことをしているから、もっと楽しく充実した日を送っています!