編集者は「既知のおもしろさ」しか知らない

クリエイターのマインド

今回は「編集者は『既知のおもしろさ』しか知らない」というテーマです。

クリエイターは「未知のおもしろさ」を出せる!

先日、ツイッターで、某出版社のマンガ編集者によるツイートが話題になっていました。

 

その内容をざっくりいうと、

 

「編集者が『こう変えたら?』と提案したとき、その提案と同じ修正が入っているとガッカリする」

 

というようなもの。

 

それに対して賛否両論が渦巻いていたわけです。

 

この編集者が実際にマンガ家にどう提案するのかや、両者の関係性などあるので、このツイート単体に対して、ぼくはとくに賛成も反対もありません。

 

ただ、同じ編集者という立場としていうなら、ガッカリとまではいきませんが、こっちの期待を超えてほしいな、とは思うかもな、と感じてます。

 

みなさんの中に、このツイートに対して、

 

「編集者が『こうしてほしい』とリクエストをしたから、そのとおりにしたのに。それでガッカリって、ひどすぎるのでは?」

 

なんて思った人もいるかもしれません。実際、そんなツイートもありました。

 

たしかに、場合によってはゴーマンな意見に聞こえますし、そのとおりにやる以外に方法がない場合もあります。

 

なので、あくまで「その状況次第」という前提はありますが、やっぱり編集者としては、編集者の提案よりも、クリエイター自身のアイデアを優先してほしいわけです。

 

なぜなら、編集者は「既知のおもしろさ」しか提案できないけれど、クリエイターは「未知のおもしろさ」を表現できるし、してほしいと願っているからです!

 

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編集者はクリエイターに期待している

ここで、編集者とクリエイターの仕事の違いについて、考えてみましょう。

 

編集者がクリエイターの作品に対して、「ここをこう変えたら?」というのは、なんとなく言っているわけではありません。

 

編集とは「集めて編む」と書きます。集めることが仕事なんです。

 

そうやって仕事柄、たくさん仕入れている情報から最適と思うものを選んで、提案しているんです。

 

とはいえ、そういった情報はすべて、「既知のおもしろさ」にすぎません。

 

なので、そのとおりに変えたところで、それほどおもしろくはならない。

 

一方、クリエイターの仕事というのは、そうではない!

 

みなさんは、まだこの世にあらざる「未知のおもしろさ」をつくりだすのが仕事なんです!

 

そうやってオリジナルな作品をつくりだし、だれにもマネできない表現をするのが、クリエイターの仕事。

 

そして、それを編集者はみなさんに期待しているんです。

 

少なくとも、ぼくはそうだと信じて、期待しています!

 

なので、こちらが提案した「既知のおもしろさ」に乗っかられてしまうと、「それを超えてほしかったな……」と、ちょっとさびしい気持ちになってしまう。

 

つまり、期待しているし、リスペクトもしているし、編集者の自分には「未知のおもしろさ」は到底思いつかないからこそ、それができるクリエイターに高い水準を要求してしまうということ。

編集者とは密にコミュニケーションを!

もちろん、「未知のおもしろさ」を出すことは、簡単ではないでしょう。

 

それは重々承知しています。

 

それに、「そんな編集者の想いなんて、知ったこっちゃない」「その期待で潰されてしまう…」というクリエイターの意見も、同意できます。

 

たしかに、「未知のおもしろさ」を生み出せないコンプレックスの裏返しとして、クリエイターに無理難題を言っている編集者も、いないわけではありません。

 

ですので、みなさんがもし編集者とやりとりをすることになったら、編集者とはコミュニケーションをしっかりとって、編集者が何を望んで修正を提案しているのか、などをしっかりと確認したほうがいいと思います!

 

残念ながら、編集者も千差万別ですし、みなさんとの相性だってあります。

 

盲目的になって、編集者のいうことを丸のみすることも、オススメはしません。

 

そしてもちろん、ぼくのいうことも例外ではないですし、今回書いた内容も、別の編集者やクリエイターから「全然違うぞ!」と怒られるかもしれません。

 

ですので、「まあ、こういう意見もあるよな」くらいに頭のかたすみにちょっと置いていただければ、書いた甲斐もあるし、うれしいなと。

 

ということで今回は、「編集者は『既知のおもしろさ』しか知らない」という話でした。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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