ぼくが文学賞の受賞作家を担当したとき、先輩編集者に忠告されたこと

クリエイターのマインド

今回は「クリエイターにとっての大敵とは?」という話です。

 

この先も創作活動を続けたいと考えている人は、ぜひ読んでいただければと!

お金の心配をしている限り、創造力は発揮できない

 

さて。

 

結論を先にいってしまいます。

 

「お金の心配をしながらだと、創造力が発揮できなくなってしまう」

 

これが結論!

 

なぜかというと、人間は恐怖を感じながら脳をフル回転させ、クリエイティブな作業をすることができないから、です。

 

そして、お金の心配は食事につながり、命がおびやかされるという恐怖に直結するんです。

 

この点については、「わかる!」と思い当たる人も案外多いのではないでしょうか。

 

ぼく自身も、こんな経験があります。

 

以前つとめていた出版社では、ミステリー系の文学賞を毎年開催していて、ある年の大賞受賞者をぼくが担当することになりました。

 

そのときに先輩編集者からいわれたのが、

 

「もしも受賞者が、『仕事をやめて作家に専念しようと思う』と言い出したら、全力で止めて」

 

でした。

 

理由を教えてもらうと、

 

「文学賞を取ったからといって、すぐに小説一本で食べていけるほど、甘い世界じゃない。それに、『生活費がもうすぐ尽きてしまう……』という心配や不安は、大きなストレスになって、創作をするうえでマイナスになる」

 

とのこと。

 

この先輩からの忠告なんて、まさに!

 

また、昨日、『ユーモアは最強の武器である』という翻訳本を読んでいたのですが、そこに、

 

【アップル社のクリエイティブ・デザイン・スタジオのトップを務めた浅井弘樹は(中略)「創造力の最大の阻害要因は、恐怖です」と語った。】

 

という一文がありました。

 

これもそうですね!

 

このようにいろんな人がいっているわけですが、お金の心配は恐怖となり、創造力発揮のジャマになってしまうんです。

 

クリエイターをめざす人にとっては、絶対に避けたい!

 

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背水の陣を敷いて成功した人は?

きっとみなさんの中には、

 

「退路を断つために、仕事をやめ、背水の陣を敷き、本気になって取り組むことで、これまで以上の力が発揮される場合もあるのでは? そうやって文学賞をとって小説家になった人の話も聞いたことがあります」

 

と考えた人もいるでしょう。

 

たしかに、実際に収入減を断ち、「このままでは数カ月で終わる」と自分にハッパをかけて、それでうまくいった人も、いるにはいます。

 

そういうのを聞くと、「よし! 自分も!」と思わなくもない。

 

実はぼくも、ちょっとそういう心を持っていて昔、そんなふうに思って、転職先もないのに会社を辞めたこともあります(笑)。

 

けれど、本当にそうやった結果、うまくいかなかった人のほうがはるかに多いでしょう。ぼくもそうでしたし…。

 

むしろ、ごくごく少数の人がうまくいったからこそ、特異な例として話題になったり、取り上げられたりしただけだといえます。

 

今の出版業界は、デビューできても食べていけない?

それに、少なくともぼくの知る出版業界に関しては、仮にうまくいったとしても、出版のみ、本の印税だけでは食べていけません。

 

「お金がなくなるかも…」という恐怖が、いつもつきまとうんです。

 

作家さんによるこんなツイートもあります。

 

出版に携わる人の収入は、ひとつまみの大出版社と売れてる作家をのぞいて、ワーキングプアだと思います。作家にしても1997年の三分の一しか本は売れてないので、年収も3分の一。何年かけてやっと刊行しても印税は公務員のボーナス程度。若い人は別のビジネスモデルを。私は・・もういいや。

なので、お金の心配をしないですむように、少なくとも「このままだと3ヵ月で貯金がつきてしまう」というような恐怖にさいなまれないように、しっかりと生活設計を立ててください。

 

文学賞をとったからといって仕事を辞めるのは、とくにオススメしません。

 

ということで今回は、「クリエイターにとっての大敵は『恐怖』」という話でした。

 

▼最後にお知らせ

最後にお知らせです。

昨年、「アイドルグループをたちあげる」という話をしました。

来年、アイドルグループをたち上げます!
数日前にこのブログで、「来年、アイドルグループをたち上げます」と書きました。 「なんだかおもしろそうだけど、なんでアイドル?」 と思った人もいるので...

 

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今日のブログを読んでモチベーションが上がって、「よし! やってやるぞ!」なんて気になっている人がいたら、ぜひ!

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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