いつも一次選考で落とされてしまうあなたへ

質問にお答えします
▼▼いつも一次選考で落とされてしまう


今回も、いただいた質問に回答させていただきますね。


数か月かけて書いた作品を文学賞などに応募しますが、いつも一次選考にも残りません。
選考に落ちる理由も見当がつかずに分からないです。
あらすじで落とされるのか、カテゴリーエラーで落とされるのか、考えすぎてしまい、応募するのが怖いです。原因が知りたいです。
何を基準にして選考しているのかが分からない。
打開策はありますか。


ありがとうございます。

プロ作家を目指している人の多くは、出版社が主催している新人文学賞に応募した経験があると思います。
ここ数年は、小説投稿サイトで小説を発表し、人気が出たら出版社にスカウトされて出版、プロ作家へ、という道もありますが、やはり一般的な作家への道筋としては、文学賞への応募となりますよね。


質問者さんも書かれているように、ほとんどの文学賞は、最終選考まで残らなければ、審査員の講評はもらえません。
ですので、一次や二次で落とされた場合、いったい自分の作品の何が悪かったのか、まったく分かりません。
落とされた理由が分からないと、次に応募するときに、何をどう変えていいのかも分かりませんよね。


その結果、何度も何度も落とされて、しかも何が悪かったのかも分からないのですから、応募するのがだんだん怖くなってくるのも当然です。

これは就職活動と似ていますね。
就活も、選考に落ちたとしても、どんな理由で落とされたのか、教えてもらえません。
いわゆる「お祈りメール」といわれるものが届くだけで、自分の何が悪かったのか、分かりません。
それを何社も繰り返しては落とされ、また落とされ……を繰り返すと、どんどん自己否定が強くなり、
「私はいったいなにが悪いのだろう」
「他の人は内定が出ているのに、どうして私だけ……」
と、泥沼にハマってしまいます。

きっと、質問者さんも、何度も文学賞に応募しては落とされて、就活生と似たような心理状態になってしまっているのかもしれません。


でも、結論を書いてしまうと、選考基準はその賞によって違うので、外部からは分かりませんし、なぜ落とされたのかという理由も分からないのです。


「おい! 全然質問に答えてないじゃないか」

と思った人もいることでしょう。

たしかに、私には、選考基準も落とされる理由もわかりません。

ですが、一次や二次を突破する「打開策」については、ある程度お教えすることができます。
それについて書きますね。

 

▼▼難関試験に落ちるのは当たり前


打開策は、大きく2つあります。

1つは、「何度落とされても、勇気を出して、繰り返し応募すること」

そもそも、最終審査まで進めるのだって、確率的には1%以下のはず。
ということは、100人に1人しか合格しない試験と同じようなもの
そんな難関試験に不合格だったからといって、落ち込みすぎるのはよくありません。


それに、何度応募しても通らないからといって、それでへこたれてしまうような人は、プロ作家には向いていません。
仮に作家になれたとしても、1、2作は出版できてもヒット作が出せず、すぐにフェイドアウトしてしまうでしょう。

プロの作家だって、「この小説は、間違いなく今まで書いた中で最高の出来だ!」と思った自信作が、鳴かず飛ばずだったなんて、しょっちゅうあること。
とくに今は、小説が売れない時代。大きな賞を取った作品が、まったく売れないことも、よく聞く話です。

もちろん、作家も人間ですから、落ち込みます。
でも、それで筆を折ったりせずに、それでもしぶとく書き続けている人だけが、生き残っていける世界なのです。


なので、こんなふうに前向きにとらえることにしませんか?

「プロになる前の段階でこの世界の辛さを味わったほうが、メンタルも鍛えられて、プロになったときに、少しはラクになれるかもしれない」


▼▼審査員のことを想像してみる

打開策のもう1つが、「審査する人のことを想像すること」

私はよく、「もっと読者を想像して書いてください」といいます。
これは、徹底的に顧客目線に立つことが必要だという意味です。


では、文学賞に応募するときの顧客とは、誰でしょうか?


正解は、審査員ですね。

応募する賞がどんな賞で、どんな作品を求められていて、どのくらいの人数が応募してきて、何次審査まであるのか。
まずはそれをキチンと調べてみましょう。
それから、審査員のことを想像してみてください。

これだけだと抽象的なアドバイスになっているので、具体的なアドバイスを一つさせていただきますね。


賞によって違うので、一概にはいえませんが、どの賞にも当てはまることは、
「審査員の所には、とにかくたくさんの作品が送られてくる」
ということ。

そして、「審査員も、他の人と同様に忙しい」ということ。


ハッキリ書いてしまいますが、一次や二次審査くらいまでの審査員の仕事は、いい作品を残すことではありません。
ダメな作品を落とすことです。

言い方を変えると、作品の長所を見つけて加点するのではなく、短所を見つけて減点するということ。

この違いは、かなり大きい。

もちろん、最終審査になると、長所を見つけて、「この作品は穴も多いが、作家としてはこの人が一番伸びそうだ」などという理由で受賞することも結構ありますが。


多くの文学賞では、作品のほかに、数百文字程度のあらすじや梗概をつけることになっていますよね。
これがどうして必要なのか、出版社側は何を求めているのか、考えたことはありますか?


あらすじが、ものすごくおもしろい必要はありません。

でも、あらすじがつまらなかったり、あらすじに誤字脱字が多かったり、日本語が間違っていたりした場合、そんな人が、おもしろい小説を書けると思いますか?

審査員は、その時点で、原稿を読む必要がないと判断してしまいます。

そういったふるい分けをするのも、あらすじの役割の1つなのです。

残酷かもしれませんが、仕方のないこと。

 

▼▼最後は結局……

きっと、

「あらすじの書き方がダメでも、原稿を読んだら絶対におもしろいから、原稿を最後まで読んで判断してくれ」

と思った人もたくさんいるはず。


何カ月もかけて精魂込めて書いた作品ですから、そう思うのも当然です。


でも、それはこちら(作者)側の話です。

大切なので繰り返しますが、もっと顧客目線に立って想像してみてください。

仮に、審査員が一次審査ですべての作品を、最初から最後までしっかり読むとしましょう。

仮に1作品を4時間かけて読みこむとして、50作品でも合計200時間
寝ないで読んで丸8日以上。
毎日4時間をあてて1日1作品ペースだと、1カ月半以上かかってしまいます。

当然、審査員には、審査以外にもやる仕事がたくさんあります。

ようするに、おもしろいかどうかわからない作品を読む一次審査には、そんなに時間を割けないということ。

このことを頭に刻んで応募すれば、きっと、今までと違うアプローチを思いつくはずです。


とはいえ、あくまで今回書いたことは、一次、二次審査への対策にすぎません。
最終審査まで残れば、あとは「作品の力」がすべてです!

がんばってください!

▼▼月880円で、小説を書く力が飛躍的にアップ

2020年9月7日から毎週月曜日に配信する有料メールマガジン「最速で小説初心者をプロ作家に育てる! 人生を変える小説予備校」では、【おもしろい小説の法則】をつかいながら、毎週1万文字を超えるボリュームで、具体的で実用的なスキルをお伝えしています。

月880円で、小説を書く力が飛躍的にアップするのです。

ちょっと想像してみてください。

いつも最後まで書き上げられなかったのに、しっかりしたストーリーで最後の「終」まで書き切ったあなたを。

作品をサイトにアップしたら、これまでとはまったく違う評価を数多くもらえているあなたを。

文学賞に応募したら、どんどん上の審査まで進んでいるあなたを。

本屋の「話題の新刊コーナー」に、自分の小説が置かれているのを見つけるあなたを。

けっして夢物語ではありません。
これを実現させるのが、このメルマガです。


毎週、ベストセラー小説や人気作家の新作を分解してストーリーを解説したり、あまり知られていない出版業界の真実や、読者のプロット添削、Q&Aなど、個別の悩みにもお答えしていきます。

初月無料なので、試し読みをして気に入らなければ、解約していただいて全く構いません。
一カ月タダ読みして、考えていた内容と違っていたら辞めてください。

私はこのメルマガから、出版業界・小説界を変えて、出版業界に重くのしかかっている「小説が売れない問題」を解決するつもりです。
そのためには、あなたの力が必要です。
このメルマガ読者の作品から、ベストセラー小説を出すのです。

だまされたと思って、メルマガを購読してみてください。

登録は下記リンクよりお願いいたします。
「最速で小説初心者をプロ作家に育てる! 人生を変える小説予備校」

タイトルとURLをコピーしました