今回は、長編小説を書いている途中に、言い回しなどが似ているのに気づき、それが気になってしまい、最後まで書けなくなってしまったという方の質問にお答えします。
私は今長編にチャレンジしています。
短編の小説を書いたのでちょっと思い切ってみたのですが、いざ書いてみると似たような文章しか書けずに困っています。短編を書いていたころは短さ故にあまり気にはならなかったのですが、長編を書いていると似たような文体や言い回し、単語ばかり使っていることに気が付いたのです。
色々自分なりに調べたり、他の人の作品を読んで勉強したりしているのですが、いざ自分で書いてみるとなるとそれが癖になってしまっているのか中々上手くいきません。初めての長編なので頑張って終わりまで書きたいのですが心が折れそうです。
どうすれば色んな文章が書けるようになりますか?
ありがとうございます。
たしかに、語彙力不足に関しては、他の人の作品を読めば読むほど、
「この人は私の使ったことのない言葉を使っていて、しかも上手。それに比べて自分は……」
と思いがち。
その気持ちはよくわかります。
まずお伝えしたいのは、そういう想いがないと、書く力は上がりません。
ですので、その時点で質問者さんは、これから伸びる可能性が高いですよ。
▼▼まずは最後まで書き上げる
そんなことも踏まえて、質問者さんには、
「似た言い回しや、同じ単語を発見しても、とりあえず無視して、まずはとにかく最後まで書き上げましょう。修正は、それからいくらでもできます!」
と言わせてください。
原稿を書きながら、途中で立ち止まっては言い回しに悩み、また少し書いては悩んでいたら、最後まで書き終えることができません。
それではきっと、自分の知識や語彙力や書く力の足りなさを嘆いて、書くこと自体がイヤになってしまうかもしれません。
ですので、とにかく最後まで書き終えること。
これを第一の目標としてください。
▼▼作家もみんな、何度も加筆修正しているという事実
実は、書店で売られている小説というのは、完成させるまでに何度も何度も改稿し、修正しています。
それは、誤字脱字だけでなく、言い回しも含めて、です。
もしかしたら、ゲラに入った赤字というのをSNSで見たことがあるかもしれませんが、それはそれは大量の赤字が入っているもの。
たとえばこんなのとか。
ようするに、みなさんが書店で目にする小説は、何度も改稿をした完成品なのです。
プロ作家でも、初めから100点の原稿を書けるわけではありません。
むしろ、原稿を書き終えてから完成に至るまでに、多量の加筆修正があります。
この点は、カン違いしてはいけません。
編集者は、完成前から原稿を見ているのでわかるのですが、はじめて著者さんからいただく原稿でさえ、かなり粗い状態だったりします。
編集者に見せる段階でさえそうなのですから、一度最後まで書き終えたばかりの原稿なんて、言わずもがな、です。
けれど、作家さんはみな、改稿作業の重要性を知っています。
改稿があるからこそ、まずはとにかく最後まで書きあげて、そこから加筆修正を繰り返すのです。
そういえば、ある作家さんは、
「原稿を最後まで書き終えて、はじめてスタートラインに立てる。最後まで書き終えないことには、スタートラインにさえ立てない」
なんておっしゃっていました。
▼▼比喩や言い回しにこだわってはいけない
それと、質問者さん含めた作家志望の方に注意していただきたいことがあります。
絶妙の比喩とか、難解な単語とか、うまい言い回しとか、そういうのに必要以上にこだわりすぎないでほしい。
これは作家志望者の多くが陥るワナの一つです。
ここにこだわりすぎると、それによって「読みやすさ」が後回しになってしまうのです。
たしかに、比喩表現を使えば使うほど、高尚な文学作品になっていくと錯覚してしまいます。
そこを目指すのなら別にいいのですが、みなさんの目的は、多くの読者に「おもしろい」と言ってもらうことだったはず。
だったら、ストーリー展開をもっともっと重視しましょう。
ストーリーで読者の心をつかんでください。
▼▼語彙力は急には伸びない
さて。
最後に、質問に書かれている「色んな文章が書けるようになるか」については、一般的には「本をたくさん読んで、語彙を増やしましょう」と言われていますね。
本を読んで、気にいった言葉をメモっておいて、それを文章に使うのはアリだと思います。
また、『新明解類語辞典』のような本を使って、気になる言葉を類語と置き換える方法もあります。
いずれにしても、これをやったら急に語彙力が豊富になるというわけではありません。
毎日毎日の積み重ねで、少しずつ新しい言葉が身についてくるものです。
私の尊敬する人の言葉で締めくくらせてください。
「小さなことを積み重ねることが、とんでもないところに行く、ただ一つの道だと思う」(イチロー)
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