今回は「クリエイターにとって、慣れは敵!」をキーワードに、自分の作品に慣れない方法を3つ、お伝えします。
「作品つくりは楽しいんだけど、それを見なおすのって面倒なんだよね」
と考えたことのある人がこの記事を読むと、作品のクオリティが高まるはず!
飽きて、修正をしなくなってしまうのがアマチュア
さて。
小説も、イラストも、マンガも、楽曲も、作品のクオリティを高めるために何度も何度も見直しては修正を繰り返すものですよね。
そうやることで、50点→60点→70点→80点……と少しずつ点数をあげていくわけです。
ただし、何度も同じ作品に対峙するのですから、だんだんと見慣れ、聞き慣れてしまうこともあります。
「この原稿……もう何度も読んでいるし、何が書かれているかもわかってるし、読むのに飽きてきたな……」
そんなふうに感じてしまうこともあるかもしれません。
ですが、ここで修正をやめてしまうと、70点止まりの中途半端な作品になってしまいます。
修正すれば100点に近づくのに、もっと良くすべきポイントもあるのに、慣れてしまうとそういうポイントをスルーしてしまうんです。
プロとアマの差は、慣れや飽きを防ぎ、最後の最後までクオリティを高められるか、にあったりもします。
ということでここからは、自分の作品に慣れない方法を3つ、お伝えいたします。
できる限り見慣れや聞き慣れをしないようにすることで、最後まで粘って作品のクオリティを高められるというわけです。
夜中に書いたラブレターが赤面モノの理由
自分の作品に慣れない方法の1つめは、「時間を置く」です。
「あの子に告白するために夜中に書いたラブレター。朝になって読んだら赤面もので、とても出せない」
なんて話をよく聞きますが(もうラブレターは古いか……)、なんでこうなるかというと、一晩たったことで冷静になり、客観的に読んでしまったから。
ようするに、ぼくらは時間を置くことによって、客観的な視点を手に入れられるんです。
自分の作品を客観視するとどうなるか。
また以前のように新鮮な気持ちで読んだり、前回とは違った視点から見たりできるんです。
ぼくも小説家のタマゴにはよく、
「一度最後まで完成させたら、すぐに読み返したりせず、少し時間を置いて客観的に読めるようになってから見直してください」
と伝えていましたが、それも自分の作品に慣れないようにするために必要なことだったわけです。
自分の視点を捨てるために見方を変えまくれ
自分の作品に慣れない方法の2つめは、「見方を変える」です。
アニメーターとしていくつもの有名な映画に関わったり、「アニメ私塾」を開いている室井康雄氏の著作に、以下のような文章があります。
「客観」性は無意識に得ることが難しいので、自分が描いている絵を客観視するために、見方をいろいろと変えて「遠くから」「目を細めて」「初見のつもりで」見てみましょう。
(中略)
どこかの他人の絵だと思って、まっさらにフラットに見ます。他人はそんなに都合よく見てくれない、わかってくれないものだという前提で、厳しい目で見ましょう。『アニメ私塾流 最高の絵と人生の描き方』(室井康雄)
ようするに、なるべく見方を変えて、他人の厳しい目を獲得して、自作をそうやって観察するように心がけようということ。
これはぼくも100%同意です。
ぼく自身も原稿を改稿するときは、ワードの設定を「横書き→縦書き」「明朝→ゴシック」「40文字×30行→30文字×20行」などと変えて読んでいました。
こうすることで、原稿の見方を変え、読み慣れないように意識していたんです。
最後は他人の目で!
自分の作品に慣れない方法の3つめは、「他人に読んでもらう」です。
時間も置いて、見方も変えたなら、最後は自分以外の人に読んでもらうに限ります。
自分で読むより、まったく別の人に読んでもらう方が、自分とは全然違う意見を聞くことができるので、「なるほど!」と思わされることも多いんです。
1、2をやってさらに3もやれば、かなり作品のクオリティを高める修正ができることでしょう。
ということで今回は、「慣れは敵」をテーマに、自分の作品に慣れない方法を3つ、お伝えしました。
どれもすぐに使えるので、試してみてください!
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