「個性的な作品、オリジナリティあふれる作品がつくりたいけどつくれない……」
こんなふうに嘆いたことのある人へ向けて、今回の記事は書いています。
あなただけの「ドラマ」がある!
今日の結論を先に書くと、
「過去を探ってあなただけの『ドラマ』を見つけ出せれば、あなたらしい個性のある作品をつくれます」
となります。
ん? ドラマ? ドラマチックで劇的な事件なんて、これまでの私の人生には起きてないよ
こんなふうに思った人にいるかもしれません。
たしかに「過去を探ってドラマを探そう」というと、
「大病にかかって手術をしたけど、なんとか乗り越えた」
「たった1人で世界一周旅行に行った」
「親の借金のせいで一家離散して、18歳まで施設にいた」
というような、多くの人が経験していないようなもの、劇的な出来事をイメージしますよね。
ですが、そんな珍しいことをしたことがなくたって、大丈夫です。
「あなただけ」のドラマが、かならずあなたの中に存在しているんです!
ただ、今はまだ隠れてしまっていたり、思いだしていないから見えていなかったりするだけ。
そんな「死角」に入ってしまっているあなたのドラマをまずは見つけましょう。
次に、それを意識して日常生活を送ることで、「カラーバス効果」によって、あなたにしか創作できない作品のヒントが見つかるんです。
ちなみに「カラーバス効果」とは、ある「特定の何か」を意識することで、日常生活の中でその「特定の何か」に関係している情報などが、自然と目にとまったり、浮かんできたりする現象のこと。
たとえば、「赤いものを見つけよう」と思って、窓の外に目をやってください。
いつも見慣れた風景なのに、これまで気づかなかった赤い看板や赤い建物などが目に飛び込んでくるはず。
くわしく知りたい方は、先日書いたこちらの記事を読んでみてください。
あなただけの「ドラマ」を見つける質問
「なんとなくわかったけど、その『ドラマ』って、どうやって見つけるの? やり方を教えてよ」
あなたのドラマを探す方法はいくつもあるんですが、今回は一つ、簡単なもので試してみましょう。
この質問に答えてください。
「あなたの人生を折れ線グラフにしたとしたら、どん底はいつ、何があったころですか? そして、そこから上向きになったとき、何がありましたか? どんなことに気づきましたか?」
いかがですか?
ちなみに人生の折れ線グラフとは、こんなものをイメージしてみましょう。
ところで、こういうときって質問に答えるのを後回しにして、どんどん先を読み進めちゃいませんか。
ぼくはそのタイプです! なので、この質問に答えていなくても全然大丈夫です!
で、この質問について説明すると、そのどん底の頃というのは、間違いなく苦しくて辛かったはず。
ですが、今はそれを抜け出していて、当時のことを客観的に見ることができますよね。
そうやって客観的に見たとき、当時は何が起こって、どうやってどん底から浮上したのでしょうか?
何もなく浮上したわけではなく、なんらかの「気づき」がそこにはあったはず!
ようするに、「どん底」→「気づき」→「浮上」となっているんです。
そこにあなただけの「ドラマ」があるんです。
ちなみに、ドラマの大きい・小さいは、他人が決めるものではありません。
あなたが決めるんです。
他人にとって大したことなくたって、あなたがどん底にいたと思ったら、そこにはとてつもないドラマがあるんです。
どん底→気づき→浮上
ちょっと説明的すぎたかもしれないので、具体的に説明しますね。
たとえばぼくでいうと、大卒で出版業界にもぐりこみ、それからいくつかの社を経て、何社目かの出版社を辞めるとき、上司だった編集長から、
「お前は編集者に向いてない」
と言われました。
どうしてもなりたかった編集者になって、「これからだ!」というときに冷や水をぶっかけられた状態です。
それからしばらくが、ぼくのどん底時代です。
その後、ぼくの人生の折れ線グラフが上向きになったのは、いったい自分の何がダメで編集者に向いてないと言われたのかをしばらく悩み、
「上司から言われたことしかやらなくて、何も考えていなかったんだ。自分の頭で考えなければならないんだ」
と気づいたときから。
ちなみに今のぼくの活動は、
「『自分の頭で考える』ということの大切さを伝えるには、どうすればいいんだろう」
と考えた結果、上の「カラーバス効果」によってある日突然思いついたものだったりします。
ぼくの話はともかく、自分のドラマを見つけ出し、それがどのように創作活動に活かせるかは、人それぞれ。
その活かし方にも個性が出てくるといえます。
他の人が、「『自分の頭で考える』ということの大切さを伝えるには、どうすればいいんだろう」と考えたとしても、ある人はユーチューブをやったり、ある人は講師になったり、などなど、人によって活かし方は変わってきます。
いずれにしても、「どん底→気づき→浮上」というあなたのドラマを思い出すだけで、個性的な作品や、オリジナリティあふれる作品づくりのヒントになるのは間違いありません。
ぜひ試してみてください!
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ということで今回は、「あなただけのドラマを見つける」をキーワードに書きました。
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