読者を魅了する小説、書きたいですよね!
読者の感情を大きく揺さぶりたいですよね!
そんな小説、どうやったら書けると思いますか?
今回は、読者の感情を揺さぶる小説の書き方についてです。
結論を先に書くと、読者の感情を揺さぶって、読む人たちを魅了するには、まずは書いているあなた自身が、自分の文章に酔いしれなければいけません。
作家の重松清さんの代表作に、『その日のまえに』という小説があります。余命宣告された妻と、周囲の人たちの連作短編集です。
これだけで想像つくと思いますが、かなり泣ける小説になっています。
誰に聞いたのかは忘れてしまいましたが、重松清さんは、号泣しながらこの小説を執筆していたそうです。
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また、別の作家さんの話です。
5年くらい前にその方がトークイベントで話していたのですが、その作家さんは決まって
「夜中」に原稿を書くそうです。
その原稿を明るい時間に読み直すと、なんだかすごく恥ずかしくなってくる。でも、それを直したり消したりはせず、誤字脱字を直す程度にしている。
「夜中の文章はすごく自分自身に酔っている文章だけど、自分でさえ酔えない文章が、読者を酔わせられるはずがない」
と、その理由を語っていました。
「自分の原稿は、夜中に書いたラブレターと似ている。夜中に書いたラブレターは、翌朝に見返すと恥ずかしくなって、相手に渡さずに捨ててしまう。でも、私はそれを渡してしまう」
とも。
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重松さんも、この作家さんも、言っていることの本質は同じです。
つまり、作家自身が感情を揺さぶりながら書いた小説は、読者の感情も揺さぶることができる。
以前の私は、読者の感情を揺さぶる文章は、作家が計算に計算を重ねて紡ぎだした美しい文章、というイメージを持っていました。
作家の書く文章に対して、なんとなく洗練された印象を抱いていたんです。
でも、上記の重松さんたちに限らず、ほかにも私がお会いした多くの作家さんたちは、すごく人間臭く文章を書いていたし、決して沈着冷静に美しく原稿を紡ぎだしていたわけではありませんでした。
みなさんも、小説を書いているとき、とくにクライマックスや、一気に盛り上がるシーンを描いているときは、感情をもっと露わにしながら書いてみてください。
パソコンをタイプする指は、いつもより強くキーボードをたたくかもしれませんし、涙をあふれさせながらハンカチ片手に原稿を書き進めるかもしれません。
でも、そうやってあなた自身が感情を大きくスイングさせながら書いた小説のほうが、たぶん、いや、絶対に読者の感情もスイングさせることができます。
私はそうやって書かれた小説を読みたい。そう思っています。
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知識には「知らない」「知っている」「使っている」の3段階があります。
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