今回は、「新人クリエイターは、今すぐ『宣伝アレルギー』を治そう」という話です。
「作品の力さえあれば、いずれ認めてもらえる」と考えている人や、プロモーションが後回しになっている人に向けて書いています。
プロモーションがうまいだけで人気が出る?
さて。
宣伝や集客、いわゆるプロモーションに力を入れると、「必死だねww」みたいに見られてしまうことがあります。
さらに、プロモーションをやったことで人気が出ると、
「あいつはプロモーションがうまいだけだ」
「作品は全然おもしろくない」
「あれくらい、俺でも作れるぜ」
といわれてしまうことだってあります。
ぼくはこんな風潮に大反対です。
もし、上のように思ったり、実際に誰かに言ったことがある人がいたら、これを機にやめたほうがいいでしょう。
そんなふうに考えているうちは、絶対にクリエイターとして活躍できません。
また、「必死にプロモーションしちゃってるね」などと言われるのがイヤで、せっかくつくった作品を公開しても、ほとんど宣伝しない人も少なくありません。
いわゆる「宣伝アレルギー」を持った人です。
ですが、それも間違っています。
魂込めてつくった作品は、一人でも多くの人に届くよう努力をしないと、もったいないですよ。
作品の力だけで勝負できる時代は終わった
ほとんどの場合、プロモーションに対して何かを言ってくる人は、「嫉妬」しているにすぎないので無視するのが一番です。
とはいえ、どうして彼らはそう言ってくるのでしょうか?
それは、プロモーションに対して「ズルい」イメージを持っているから。
彼らは、
「作品の力だけで勝負しろ!」
と考えていて、自分の作品を公開しても、力を入れて宣伝しません。
「いい作品をつくって、その作品に力があれば、プロモーションなんてしなくたって見つけてもらえて、人気が出るはずだ」
と信じているんです。
だから、宣伝して人気が出た作品は、作品の力以外で勝負をしていて、ズルい作戦を使っていると考えてしまうんです。
こんなふうに考えている宣伝アレルギーの人、あなたの近くにいませんか?
たしかに昔は、作品の力だけで勝負できる時代でした。
なぜなら、作品の数が今と比べて非常に少なかったからです。
作る人も少なければ、作っても公開する場がほとんどなかったので、ぼくたちの目に触れる作品数がそれほどなかったということ。
でも今は、ネット上で手軽に作品を発表できるようになり、作る人も増えました。
ぼくたちの目に触れる作品数が激増したんです。
しかも、どの作品もクオリティが高い!
昨日のブログでも書いたように、アマチュアとプロの作品の差が縮まっているんです。
そんな時代に、作品のクオリティが高いなんて、はっきりいって大前提。
もう、作品の力だけでは差がつかなくなってしまった。
だからこそ、プロモーションに力を入れないとならないんです。
そうしないと、作品を公開したところで、だれにも見つけてもらえない。
それが今という時代なんです。
いずれ剥がれる化けの皮
「うーん……。でも、お金をかけて宣伝しまくった小説とか映画を見ても、全然おもしろくないんだよな」
と思う人もいるかもしれませんね。
たしかにプロモーションには、「たいした作品でなくても、ゴリ押しして人気作にできる」という一面もないわけではありません。
残念なことに、そういう作品を目にしてしまうと、
プロモーションがうまいだけで、いくらでも人気なんて取れるんだ
と考えてしまうかもしれません。
ですが、そういった作品やクリエイターは、人気が出たのと同じ角度で人気が落ちていくもの。
化けの皮は、いずれ剥がれるんです。
それに、仮にそんな作品やクリエイターが生き延びたところで、あなたには無関係。
あなたがプロモーションをしない理由にはなりません。
「あいつはうまくやったけど、まあ、自分には関係ないな」
とでも言いながら、あなたはしっかりとプロモーションに力を入れましょう。
ということで、宣伝アレルギーをお持ちの人も、少しは「そうだよな。宣伝しないとダメだよな」と思っていただけたでしょうか。
プロモーションに励んでいる人には、「必死だな」ではなくて、「がんばっているなあ。わたしもやらないと!」と感じてもらえようになったらうれしいです!
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