映画の脚本術に学ぶ、売れる小説の主人公のルール

プロ作家を目指すあなたへ

今回の記事は、いつもと趣向を変えて『本当に売れる脚本術 SAVE THE CATの法則』(フィルムアート社)を参考にして、小説の主人公のルールを取り上げます。

 

 

 

この本は、映画の脚本術について書かれています。

「人の心をつかんで離さないストーリー作り」という意味では映画も小説も漫画もアニメも同じで、すごく参考になります。

では始めましょう。

 

まず、著者が最も強調している点があります。

ストーリーの主人公は、かならず、

・共感できる人物
・学ぶことのある人物
・応援したくなる人物
・最後に勝つ価値のある人物
・原始的でシンプルな動機があり、その動機に納得がいく人物

という5つの基本ルールを忠実に守る、というものです。

単純ではありますが、これを守りさえすれば、おもしろい小説の核はしっかりと作れるというわけです。

 

ちょっと確かめてほしいのですが、あなたが好きな映画でも小説でもマンガでもアニメでも、主人公はこれらをすべて満たしているのではないでしょうか。

私はもう20年以上、『はじめの一歩』というボクシング漫画が大好きです。
いじめられっ子の高校生が、ボクシングに出会い、少しずつ強くなっていく、というストーリーで、しっかりと5つを満たしています。

漫画『鬼滅の刃』で考えてみましょう。家族を殺され、妹を鬼にされた主人公が、妹を人間に戻すために鬼を倒す旅をするというストーリー。

いかがでしょうか? しっかり基本ルールを満たしていますよね。

愛する妹が鬼にされたら、そりゃ、人間に戻したいですよね? 妹を愛する兄の目的としては、原始的ですよね。

みなさんも、自分の小説の主人公がこれらを満たしているか、チェックしてみてください。

 

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また、著者は、特に5番目の主人公の動機に関して、何度も繰り返し、「原始的であれ」と書いて強調しています。

これについて少し詳しく説明します。

 

主人公の動機とは、主人公が小説の中で達成しないといけない「目的」のこと。

大前提として、小説の主人公は「目的」を持っていないといけません。

私も、「主人公には3つの要素を背負わせてください」と繰り返していますが、その要素のなかの一つが目的ですね。

この本の著者が、動機は原始的でなければならないという理由は、「人間は、本能的で原始的なものに心を動かされるから」です。

生き延びること、セックスすること、愛する人を守ること、死の恐怖に勝つこと……。
こうした欲求には万人の心をつかむ力があるから、とにかく原始的な目的を主人公には用意してください。

 

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さらにこの本では、主人公が満たしていないとならない条件もいくつか書かれています。

そのなかでとくに大切なのは、

「主人公の感情が変化するのに時間がかかる」
というもの。

そもそも小説とは、ストーリーの最初と最後を比較して主人公が変化・成長していなければなりません。変化していなければ、主人公でも小説でもないのです。

では、どんな主人公だと、読者は楽しめるのでしょうか。

その答えが「変化するのに時間がかかる」なのです。

彼氏からプロポーズを受けた主人公が、すぐにOKする小説よりも、プロポーズを受けられないなんらからの理由があって最初は断ろうとしたけど、悩んで迷って葛藤して最終的にOKする小説のほうが、なんかおもしろそうですよね。

「感情が変化するのに時間がかかる」
これも主人公には必須なのです。

 

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最後に一つ、知ってほしいことを。

「最初にどんな主人公を思いついたとしても、それはもっといい主人公を作るための土台である」

これは、小説家を目指しているみなさんには、すごく大切です。

よく、「パッと浮かんだキャラクターがすごく魅力的だったので、彼を主人公にしました」という人がいます。

でも、あくまで最初に思いついたキャラクターは、もっといいキャラクターを生み出すための叩き台に過ぎないということ。

最初に思いつくアイデアって、すごくいい気がしても、まだまだ掘り下げが足りていません。
それに、他にいくらでも同じようなアイデアがあって、誰でも思いついちゃうんですよね。

だから、最初のアイデアはあくまで土台にして、そこからどんどん掘り下げて、いろんな要素を付け足したり、引いたりしなければ、魅力的なキャラクターは作れません。

プロ作家になれるかどうかの境界線は、この粘り強さにあるのです。

 

ということで、今回は『『本当に売れる脚本術 SAVE THE CATの法則』(フィルムアート社)』を参考にしながら、小説家を目指す人が知っておくべき情報を整理して、お伝えしました。

参考にしてみてください。

 

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