メルマガ発の短編集が発売されました!

メールマガジン

今日、7月21日は、メールマガジン「小説予備校」の企画「読者デビュープロジェクト」発の短編集『8分間ください。あなたの心を温めます。』の発売日です。

メールマガジンをさかのぼって探したところ、最初に「出版する!」と決めたのは、2月15日号でした。
5カ月で一冊を作ったというのは、なかなか悪くないスピード感だなと密かに感じてます。

その「出版する!」と決めたメルマガの内容を抜粋します。

 

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さて、話を変えて、これからの活動について、いま考えていることをつらつらと書いてみます。

ただいま、2月13日(土)の朝8時32分。場所は近所のカフェ。

まだ、ここまで書いた時点で結論は見えていませんが、お付き合い願えればと。

数日前に、こんなつぶやきをしたところ、大きな反響がありました。

【出版業界の人に嫌われそうだけど、書いてしまおう。
「小説家になって本を出しても、それだけでは食べていけない」ってよく言われてるけど、そんな出版業界に、才能ある若い人は来るのだろうか?
そんな出版業界に、将来性ってあるのだろうか?
なんか、考え出したら怖くなってきた……。】

「いや、売れてる人は稼げるから夢がある業界だよ」(出版業界の人)、「●●業界だって同じようなものだ」(他業界の人)、「直木賞とかの賞金をもっと高額にすればいい」、「副業としてはいいんじゃないの」、「好きなことして生きたいなら、それくらいは受け入れないと」、「出版はお金じゃないでしょ」、「エロ同人は儲かるよ」みたいな意見がありました。

そういえば、「怖がっているだけで何も行動しないお前もクズ」みたいなのもあったな……。人生初ブロックしちゃいましたけど。

 

こんなつぶやきをしたのは、理由があります。

 

出版業界の構造が古いと感じている人や、出版業界に危機感を感じている人が、どれくらいいるのか、知りたかったんです。

編集者は、新人賞を受賞した作家に「今の仕事を絶対に辞めないでください」といいます。

受賞して本を出せても、その稼ぎでは食べていけないことを知っているし、その次の作品がいつ出せるかもわからないし、そもそも次の作品が出せるかどうかもわからないし、出せたとしても売れると思っていないから。

「今の仕事は辞めないでください」というのはつまり、書くことは副業として考えてください、といっているわけですよね。

別に小説執筆を副業にすることが悪いと言いたいわけではないんです。

でも、きっと、その新人賞をとりたくて、仕事を終えた深夜とか、本当は体を休めたい休日に原稿を少しずつ書いて、心身をボロボロにしながら、ようやく勝ち得た賞のはず。

そんな人にかける言葉がこれでいいのかなと。

新人賞自体はそれほど数がないので、新人賞を取ってデビューできる作家なんて、年に数人くらいしかいません。

それだけ価値があって、優秀で前途有望な人のはずなのに、そんな人でも、小説を書くだけでは食べていけない世界を、今後も目指してくれる人は減らないのだろうか。

いや、そんなはずない。

もちろん、お金がすべてだとは思っていないんですが、なんで出版業界はこんなことになってしまったんだろう、と思ったわけです。

で、上記のつぶやきをしてみたところ、たくさんの賛否の意見をもらいました。

そして、思いました。決して、私の考えは少数派ではない、と。

とくに、作家を目指している人は、多かれ少なかれ出版業界に不安を持っているな、と。

なので、決心しました。

これから、出版業界の構造自体を変える挑戦をしていこう、と。

まずは、そもそも新人文学賞を取らないと小説家としてデビューしづらい構造を変えます。

大前提として、いまの出版界、文芸界では、新人文学賞のほとんどを大御所作家が審査員となって作品を読み、その作家が認めた作品が大賞となり、出版されています。

その本の帯には、「●●氏(審査員となっている作家)激賞!」といったコメントが入っています。

でも、売れません。

コメントがないのと比べたら、ほんの少し効果があるのかもしれませんが、50歩100歩といっていいくらい売れません。

これまで私は、文芸界とはそういうのもの、小説家として食べていくとはこういうことだと思っていて、なんの疑問も持ったことがなかったのですが……。

新人文学賞を取っても売れないのなら、「作家が認める意味がないんじゃないのか?」とシンプルに思えてきませんか?

もっと突っ込んで書くと、新人賞の制度自体がけっこう怪しくて、読者にも、受賞作家にも、受賞を目指している人たちにも、あまりメリットがないんじゃないかと。

もちろん、過去はしっかりとメリットがあったはずです。

でも、あらゆることが変化している今、文芸界だって同じはず。

まずはここから変えられるんじゃないか、と思っています。

どうやって変えるかというと、これもシンプルです。

作家が認めていない小説を出して、その本を新人文学賞受賞作よりも売れば。さらに、そんな小説を書く新人作家をこのメルマガから何人も出せれば、この構造は倒せたといっていいんじゃないでしょうか。

私は頭が悪いので、こんな感じで物事をシンプルにしか考えられません。

もし、ご意見とかあったら、教えてほしいです。

「こうしたらいいんじゃないの?」といったアドバイスもほしいです。

私の意見が絶対正しいとか、これしか方法がないとか思っていないので、むしろみなさんの意見を聞いて、自分の考えもこのメルマガもブラッシュアップしていきたいので。

よろしくお願いします!

(「小説予備校」メルマガ2月15日号より)

 

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さらに、書き足りなかったのか、同号の別コーナーでも、以下のことを書いています。

 

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【6月目指して、1冊、出します】

(先ほど)少し書いたのですが、文学賞とは別ルートでデビューして、しかも売れっ子作家になってもらうというのに挑戦していこうと思います。

 

出版業界の構造を壊すんです。

 

そのためには、まずはとにかく出版してみることが大切。

一度出版してみるとわかるのですが、出版することって意外とハードルが低いんです。

私は小説に限らず、処女作を多く担当していたのですが、著者となった方はみなさん、

「実際に本を出してみたら、本を出すことはそんなに難しくなかった」

といいます。これは、実際に体験して感じてもらうしかありませんが、はやく作家になって、ほかの作家たちと同じ土俵に上がることが、今後、大きな意味を持ってきます。

なので、まずはデビューです。

もちろんそれと同時に、どうやったら売れるか、その方法も死ぬほど考えて行動します。
本は、出版するだけではまったく意味がなくて、読まれて初めて意味があるのです。

ちなみに、先ほどの「実際に本を~~~」というセリフにはだいたい続きがあります。

「実際に本を出してみたら、本を出すことはそんなに難しくなかった。
ただ、本を売ることは想像以上に難しかった。
本屋に並べば、それで売れると思ったら、全然違った」

そうなんですよね……。売るのって難しいんですよね。

それでは、出すことと売ることをどんどん進めていきますので、まずは来週以降の続報をお待ちくださいませ。

(「小説予備校」メルマガ2月15日号より)

 

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う~ん、半年もたっていないのに、感慨深い……。

メルマガでもツイッターでも、わたしは読者の方々に「とにかく行動しましょう」とよく言っているのですが、実はそれは自分自身に言い聞かせる意味もあります。

公言することによって自分を追い詰めて、行動し始めないとならない状況を自分で作り出しているわけです。

 

今回の本には6人のメルマガ読者さんの作品が収録されています。

みなさん、「メルマガを購読する」「短編を投稿する」という「行動」をとったからこそ、その作品が本に収録されたというわけです。

今もですが、2月なんてまだまだ読者数も少なくて、しかも何の実績もないメルマガだったのに、勇気を出して飛び込んで来てくれた方々には、感謝しかありません!

ありがとうございました!

 

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さて。

この本を出したことで、「メルマガ読者の作品を出版した」という実績が作られ、メルマガの信頼度が大幅にアップしました。

そのことによって、新たにメルマガを登録してくださる人も増えてきています。

もしもメルマガを登録したいとお考えの方は、まずは下記をクリックしてください!

年内にもう1冊、読者の方々の短編集を出す予定ですので、まだチャンスは十分にあります!

 

小説予備校メルマガの内容紹介 - 株式会社 百六十度
まだ小説を書き慣れていない人のための 小説予備校メールマガジン 「読むとどうなる?」「どんな人が読むといい?」

 

これからまた書店に行って『8分間ください。あなたの心を温めます。』を見つけてきます!

 

 

 

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