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今回は、
「【コレ】が少ないと、読みづらかったり、リアリティが出なかったりしてしまうよ」
という話です。
もしも自分の書いてる小説に対して、
「なんか読みづらいな」
「リアリティが足りない気がする」
「キャラがいまいち魅力が出ていない」
と感じているなら、試してみてください。
結論を先に書いちゃいます。
登場人物のセリフ、いわゆる会話文を増やしてください。
いま、「そんなことだけでいいの?」と思ったかもしれないけれど、これだけでずいぶん印象が変わってきます。
ここから、会話文を入れることによるポイントを3つ、説明していきます。
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まず1つめのポイントは、「リアリティが出てくる」というもの。
不思議なことに、会話文を入れることで、リアリティが感じられるようになるんです。
もちろん、描写を細かく書くことでもリアリティは増します。
でも、キャラクターにセリフを言わせて、それをカッコで区切ってみてください。
急にその部分がリアルに感じられるようになるんです。
極端な話、地の文が一切なくて、すべて会話だけでストーリーが展開する小説というのもありますが、すごくリアリティがあります。
有吉佐和子さんの『悪女について』とか、恩田陸さんの『Q&A』とかがそうですね。
小説のキャラクターが発するセリフには、その小説にリアリティを出すという効果もあるんです。これが一つ目のポイント。
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つづいて2つめのポイントは、「キャラが身近に感じられる」というもの。
ポイントの1つめで、登場人物に話をさせることで、リアルさが出てくると説明しましたが、そうなった結果、読者はそのキャラを身近に感じるようになるんです。
リアリティがあるキャラとないキャラで、どっちを身近に感じるかといえば、当然、リアリティがあるキャラのほう。
それに加えて、セリフにはそのキャラを反映させやすいんです。
たとえば口癖があったり、方言で語尾がおかしかったりするだけでも、そのキャラの人間性が見えてきて、身近に感じるというわけです。
これがポイントの2つめです。
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最後の3つめのポイントは、「文章が読みやすくなる」というもの。
どういうことかというと、基本的に会話文はカッコでくくります。そして、終わりのカッコの後には、改行が入ります。
論より証拠なので、下の文章を比べてみてください。
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【改行なしの例】
「今日はどこに行こうか?」「どこでもいいけど、室内がいいな」「たしかに。最高気温3度だってニュースで言ってたし」「映画なんてどう? ちょうど見たい映画が昨日からやってるんだよ」「お、いいねいいね」「映画館は暖かいし、最高でしょ」
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【改行ありの例】
「今日はどこに行こうか?」
「どこでもいいけど、室内がいいな」
「たしかに。最高気温3度だってニュースで言ってたし」
「映画なんてどう? ちょうど見たい映画が昨日からやってるんだよ」
「お、いいねいいね」
「映画館は暖かいし、最高でしょ」
~~~~~~~~~~
いかがですか?
同じ文章なのに、下のほうがずっと読みやすく感じたはず。
その理由は、改行があることで空白の部分ができるから。
空白のない文字でぎっしりの文章よりも、空白があったほうが読みやすくなるのです。
これが3つめのポイントになります。
以上のことから、リアリティを出したいとか、もっと読みやすい小説にしたい、とか考えている人は、会話文を増やしてみることを一つの選択肢として試してみることをオススメします。
最後に一応お伝えしますが、会話だらけになってしまうと、今度はストーリーが全然先に進まなかったり、妙に説明くさいセリフを多用することになってしまうので、注意してください。
その点は、バランスが大切になってきます。
ということで今回は、「セリフが少ないと、読みづらかったり、リアリティが出なかったりしてしまうよ」ということについて話をさせていただきました。
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