(こちらは過去の小説予備校メルマガの記事を抜粋したものです)
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1:あなたにしか書けないこと、書くべきことを見つけよう
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<コーナーの内容紹介>
このコーナーでは、毎回さまざまな角度から質問を重ねていくことで、みなさん一人一人が本当に書きたいこと、書くべきテーマを見つけていきます。
私はこれまで編集者としていろんな人にインタビューや取材、つまり「質問」をしました。
表層的で通り一遍の質問だと、相手からの答えもまた、うわべだけの事務的なものになります。
でも、相手に突き刺さる質問ができると、思いもよらない答えが返ってきます。
その答えはときに、相手自身がこれまで発言したことのないものだったり、深く自分を見つめるきっかけになったりするのです。
「死ぬのが怖いから、死を考えないようにひたすら仕事をして、死の恐怖を感じないようにしている」
数年前、私の質問に対してこう答えたある人は、成功者のイメージをまとい、時代の寵児ともてはやされていて、だれもが「死」とは縁遠い人だと思っていました。
その人は何冊も本を出し、さまざまな媒体でインタビューが掲載されていましたが、こんな話はどこにもしていないけど、たしかにこう思っていると言っていました。
丁寧に質問を重ねていくことで、その言葉を引き出せたのです。
さまざまな角度から質問をしていくことは、その人自身でさえも気づけていない、いわば心の死角になっている部分を照らし出すことにつながります。
そこにあるのは、嘘でも妄想でもありません。
存在しているのに、見ていなかった、気づけていなかったものです。
でも本当はそこにこそ、小説のテーマは眠っています。
なぜなら、すでに自分で気づけているくらいのことは、多くの人が考えていることでもあり、それを小説にしたところで、誰かが似たようなことを書いている小説になるだけだからです。
せっかく小説を書くなら、だれも書いていなくて、自分にしか書けなくて、しかも書いていて楽しいもののほうがいいはず。
そんな小説のテーマを探すきっかけになるのが、このコーナーです。
ただ読んで「へ~」と思うだけでなく、ぜひ質問を答える時間を確保して、紙とペンで書いてみてください。
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質問「あらためて聞きますが、なんで小説を書くようになったんですか?」
この質問に対して、時間をとって考えてみることによって、
「毎日小説を書いているんだけど、読者も増えなければ、感想ももらえない。やる気も前ほどなくなってきた気もする。なんかもったいないから、ひとまず書き続けているけど……」
と、ある種の惰性で書くようになってしまっている人が、また以前のようにモチベーション高く小説を書くきっかけになるでしょう。
この質問は、人によっては「今さらてて160は何を聞いているんだ?」と思ったかもしれませんね。
たしかに、毎日モチベーション高く小説を書いている人や、小説を書くようになってあまり時間がたってない人は、この質問なんて考える間でもないでしょう。
けれど、ある程度書き慣れている人や、ちょっとやる気がなくなりかけている人にとっては、本当のところ小説を書き始めたころの「どうしても小説を書きたいんや!」という想いがなくなってしまっていないか、惰性で書いていないか、といったことを自分自身に問いかけて確認することになります。
なのでみなさん、質問について考えてみてください。
小説を書き始めた初期のころを思い出してみてください。
書きたくて書きたくてたまらなかったのではないですか?
あの頃の感覚を忘れてしまっては、絶対にダメです。
「小説を書きたくて、小説を書くのが好きでたまらなくて、それで小説を書いている」という状態は、どうか保ち続けてください。
そうでないと、近いうちにきっと書くのがつらくなってきて、小説執筆が続かなくなってしまいます。
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「あらためて聞きますが、なんで小説を書くようになったんですか?」という質問について考える際のポイントを1つ。
自分の内面を深いところまで潜って、自分をみつめてみてください。
たとえば、
「小説を書くのが好きだから。それで毎日小説を書いていたら、今になりました」
という答えだったとします。
もっと細かく、深く考えてみてください。
書くことのどんなところが好きだった? 文字を書くことが好きだった? 妄想することが好きだった? ストーリーを作ること? おもしろいキャラを作ること?????
もっともっと解像度を上げて、顕微鏡で自分の内面を観察するように、細かく細かく見ていってください。
そうでないと、自分が小説を書いている本当の理由は言語化できません。
その結果、またすぐに惰性で書くようになり、同じことの繰り返しになってしまいます。
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これは知人から聞いた話です。
小説を書いては投稿サイトに発表し、どんどん文字数が増えていくことが楽しいと感じている小説家のタマゴがいました。1つのタイトルで40万文字以上、書いていたそうです。
その人は、小説を書く指が無意識で自動的に動いているくらいでした。
多少はファンもついていましたが、ある日から急に小説が書けなくなり、更新も止まってしまいました。
知人が理由を聞いたところ、なぜか書くのが急に楽しくなくなってしまい、それでしばらく書くのをやめたとのこと。
知人はその人に、上記の質問のように「いったい何が楽しくて、最初は書いていたの?」とたずねて、考えてもらうようにしました。
するとある日からまた小説の更新が再開したそうです。
その人いわく、
「最近は書き続けることが目的になっていたから、全然執筆を楽しめなくなっていた。けど、自分が本当は何をしたくて小説を書いていたのかを思い出して、それを書くようになったらまた書きたくなってきた」
とのことでした。
ようするに、少なからずファンがついたことで、やりたいことをやるという道からそれてしまったけれど、また自分のやりたかった道に戻れた、ということですね。
ということで、みなさんもこの質問について一度、考えてみてください。
たとえ今、書くのが毎日楽しかったとしても、きちんと自分が小説を書いている理由を自覚して、明確に文字にしてみることは、今後のためにも意味があることです。
「あらためて聞きますが、なんで小説を書くようになったんですか?」
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「1週間で小説家のタマゴが急成長するレッスン」を作りました。
・やる気はあるけど、どこから手をつけていいか分からない
・おもしろい小説が書けているのか、不安だ
・独学で書いているけど、やっぱりイチから小説の書き方が知りたい
・自分の小説に対して、編集者からのアドバイスがほしい
この中に1つでも当てはまる人は、参考になるはず!
もちろん無料です!
1日目――長編小説を書きたくても、まずは短編小説から書き始めよう!
2日目――上達への最短距離は、プロットを先に書くこと
3日目――ストーリーには型があることを知っている?
4日目――主人公の3つの要素①「欠点」
5日目――主人公の3つの要素②「目的」
6日目――主人公の3つの要素③「気づき」
7日目――実際に作って、送って、読んでもらおう
よろしければぜひ!
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